アルコール駆動開発のススメ

アルコール駆動開発の最大の特徴は、手軽に始められるという点にあります^[1]。アルコール飲料は、コンビニやスーパーでも購入できるほど、容易かつ安価に入手が可能です。

開発手法の適用も簡易です。世の中には様々な開発手法が存在していて、コスト削減や開発期間の削減、リスク低減や顧客満足度の向上など、それぞれに効果があるのは確かですが、プロジェクト要員への教育が不要な開発手法は存在しません。その点で「ただ飲むだけ」のアルコール駆動開発は画期的なのです。

さらに、アルコール駆動開発は、健康を害することなく創造性を高められる唯一の方法でもあります^[2]。精神に作用する薬物の中で、合法的に入手が可能な薬物でもあり、また、安全性に関しても長年に渡って研究されています。少量の飲酒であれば、健康に害を及ぼすこともなく、むしろ健康に良いとする研究結果さえ存在します^[3]。

一方で、アルコールには依存症の問題が付きまといます。しかも、アルコール依存症は、アルコールの摂取量に依らず発症します。つまり、ごく少量のアルコールを摂取するアルコール駆動開発においても、アルコール依存症の問題が起こりうるということです。そのため、アルコール駆動開発では、依存を回避するためのプラクティス（実践項目）を用意しています。アルコール駆動開発とは、アルコール依存との戦いなのです。

• [1] 「気軽」ではない。気軽に始めるべきではない。
• [2] 他の方法として、タバコを想起される読者もいると思うが、タバコが健康を害することは言うまでもない。ニコチン単体での摂取は、アルコール駆動開発に匹敵する効果を発揮するかもしれないが、ニコチンは、毒物及び劇物取締法上の毒物であり、一般的に薦められるものではない。
• [3] 男性の飲酒、吉凶の分かれ目はアルコール20グラム : AFPBB News ， 1日1杯のワイン、高齢者のアルツハイマー病のリスク低減 : AFPBB News など。反論もある。 Alcohol’s Good for You? Some Scientists Doubt It - NYTimes.com ， アルコール、飲むほどに脳が縮小＝米研究 Reuters